卒論

中国経済の改革、開放の現段階

− 韓、中経済交流の現況と展望 

盧 英テ

 

 中国の対外貿易は非常に早いスピードで成長し、2002年の貿易額は6000億ドルを越え貿易収支黒字は300億ドルを越えた。対外貿易が経済で占める比重も大きくなり、中国の貿易依存度は50%に近接している。輸出品の構成面では電気電子製品や鉄鋼など重工業製品が占める比重が70%以上に高まり輸出対象国も国も多様化している。また 中国に対し外国人直接投資も最近大きく増加し2002年には527億ドルの直接投資が行われ、世界1位の外国人直接投資受け入れ国となった。とくにWTO加入に伴う外国人投資環境改善で中国に対しての外資流入はますます活発となっている。

 一方、中国の各産業は世界の工場と呼ばれるほど早い発展をしている。これら産業は韓国産業のもっとも強力な競争者として現れると同時に韓国産業の新しい市場としてもその姿を見せている。中国の高度経済成長にあわせ韓国と中国の経済交流も大きく拡大した。このような過程の中で韓国は地理的隣接性と産業的補完性を背景に、中国の産業成長が必要とする原資材と部品などを供給する補完的分業関係を形成し、持続的な貿易収支黒字を実現する構造を形成した。しかし、世界市場からは中国製品との競合も日々深化している。

また、多くの韓国企業が中国のいろんな地域への直接投資を通じて、中国を韓国製造業の輸出加工地として活用しているが、最近中国との通商摩擦も増加している。一方、東北アジアFTA論議が提起されるなど韓中交流は新たな局面を迎えている。このような状況のなかで両国は相手のことをもっと知っておき信頼性ある理解関係のなかで対応していく必要がある。それで第1章では、まず大きくマクロ経済動向と政策の変化から始め、第2章では労働市場と失業問題について考察した。第3章は対外貿易と貿易数値を述べ、第4章は産業政策と産業構造の現況を論じた。もっとも重要な部分である第5章の韓中交流と特徴については両国の経済交流現況と現案を論じ、最後に経済協力の展望について述べた。

 最近に入り韓中間の交流を越え中国でも韓流が流行するなど両国の大衆文化交流も拡大している。また、観光客などを通じて両国民の間の人的交流が急増するなど経済と文化など全方位的な交流まで発展している。したがってこの様な時点で両国は相互の長点を知り、向き合っていくことにより効果的な経済発展を進めることができるだろう。

 

 


目    次

 

はじめに                     

第1章 マクロ経済動向と政策変化                      

第1節 実物経済                               

第2節 マクロ政策の基調変化                            

第2章 労働市場と失業問題                                

第3章 対外貿易と貿易数値                               

第1節 対外貿易                                   

第2節 貿易数値                                    

第4章 産業政策及び産業構造現況                    

第5章 韓中経済交流と特徴                         

第1節 経済交流現況                           

第2節 経済交流現案                           

第3節 経済協力の展望                     

 

終わりに                                           

参考文献

 

 

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